情報流通ビジネス研究所
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スマートフォン大競争時代・第6回(モバイルインターネット要覧2011より)(2010/12/17)
iPhoneが登場するまで、スマートフォン市場で君臨してきたSymbianは、シェアこそ落とすものの、今後出荷数は1億の大台を突破するであろう。ただ2010年に入って、大手端末ベンダー各社がSymbian OSから撤退、Android OSへのシフトを宣言するなど、今後ノキアの影響力低下は避けられそうもない。

ノキアにとって今後の好材料もある。市場総体として、携帯電話端末そのものがローエンドからハイエンドまで「スマートフォン化」していくことを前提とすれば、これまでに蓄積されてきたノキアのSCMやチャネルといった各種のリソースは、依然として生き続けることになる。

現在、取り沙汰されているスマートフォンの需要は、しょせん日欧米など先進国におけるハイエンドユーザーの買い替え需要に過ぎず、決して裾野の広いユーザー層を取り込んでいるものではない。これが多様なユーザーセグメントに広がっていった時、Symbianを擁するノキアにとって、従来のリソースやスケーラブルな事業ノウハウを活用した、巻き返しのチャンスが出てくる可能性もあるだろう。

そのようなことを踏まえれば、Symbian OSは徐々にシェアを低下させていくものの、2015年頃のスマートフォン市場において相応のシェアは確保しているものと考えられる。スマートフォンがもはやコモディティ化し、幅広いユーザーから当たり前の端末とみなされるフェーズでは、世界スケールで精緻なマーケティングを行うことに長けたノキアの強さを再び生かすことができるのである。

実際、ノキアではSymbianをさらに改良し、低価格スマートフォンにSymbianを今後も搭載する戦略を明らかにしている。2015年にはすでにそのような局面が訪れるだろうし、逆にそうでなければスマートフォン市場自体が大きく伸びることもない。

スマートフォン市場で踏みとどまるRIMとMS

RIMもシェアは下降傾向を示すが、特定層からの根強い需要に支えられながら、数量では引き続き漸増していくものと予想される。

RIM同様、PDA/スマートフォン市場に早期から取り組んできたのがマイクロソフトである。しかし長年の取り組みにもかかわらず、モバイルを起点にしたOS/製品開発ではなく、絶大なシェアを有するPCから派生するソフトウェアの設計思想や、スマートフォンのコンセプト・メイキングがマス需要となかなか噛み合わない。法人向けには相応の強みを見せるが、年々シェアおよび数量を落としているのが実情である。

したがってここ数年、マイクロソフトのWMはシェア低下に甘んずる格好となるだろう。しかし、PC領域でコンペチターとなるAppleやGoogleらの躍進に触発されていないわけはなく、スマートフォン市場の成熟に伴う反転攻勢の可能性を、相応に見ておく必要があるのではないか。(次回に続く)  →詳細
※本記事は「モバイルインターネット要覧2011」の内容を一部抜粋したものです。
(文/情報流通ビジネス研究所 所長 飯塚周一)

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