情報流通ビジネス研究所

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2009年2月
フェムトセルは、基本的に3段階のステップを経て高度化していくだろう。「屋内カバレッジの改善ツール」から「FMC/FMSのための戦略ツール」へ、そして「ホームゲートウェイ/ホームネットワークのコアデバイス」という道筋だ。先に挙げたフェムトセルの実現方式も、これらにあてはめて考えることができる。Iub over IP/集線装置型は屋内カバレッジの改善として、UMA型は現実的なFMC/FMSツールとして、IMS型は最終ステップのホームゲートウェイ/ホームネットワーク実現まで含めた戦略商品――といった風である。

システム形態や導入動機にはそれぞれ温度差があるものの、フェムトセルに対する各国の通信事業者の関心の高さは日増しに高まっている。その根底にあるのは、ユーザー宅内における「ケータイ利用率の高さ」にある。やはり、どこの国でも携帯電話は、固定電話よりパーソナルな通信手段なのだ。

ある国内携帯事業者の場合、全トラヒックの約8割は室内で発生するともいわれる。そうした傾向は日本だけでなく、他国も同様だ。また3Gが進むなか、宅内データ通信の比重もおのずと高くなっていく。

Iub over IP型では、携帯電話ネットワークのRNC(Radio Network Controller:無線制御装置)をそのまま使う。RNCが屋外基地局と同様にフェムトセルを制御する形だが、RNCの処理量が膨大になるため現実的でないとされる。そこで、これを発展させたのが集線装置型と呼ばれるものだ。

家庭やオフィスなど、屋内に敷設されたブロードバンド回線を経由して、携帯電話のコアネットワークに接続する超小型基地局がフェムトセルだ。フェムトセルから発せられる電波の出力は、一般的に10m~20mWとされる。エリア半径にして数10m程度――と、家庭向けコードレス電話のサービス範囲と同じイメージである。エリアカバレッジが半径数百mから数kmのピコセルやマイクロセル、マクロセルといった既存の携帯電話基地局と比較して、セル半径がかなり狭められていることから、10のマイナス15乗を示す「フェムト」という名前がつけられた。